皆さんらんまんは。アズサイリです。
ゆずソフトには、全ての作品において至るところに”地名(架空)”が登場します。
ヒロインとエッチする(攻略する)ゲームである以上、よっぽどマニアックなマニアじゃないと注目しない分野ですが、実は地名にも”ヒロインたちの苗字の由来”のようなとある共通点を持つ作品があります。
今回はそんな、地名にも共通の由来を持つ作品にして、本日(2024年5月29日)発売15周年を迎えた、ゆずソフト第4作目『天神乱漫』に登場する地名の意外な法則についてのお話。
※この記事は、筆者のフォロワーさんによる情報提供によって書かれています。提供して下さった”はるなの”さん、ありがとうございました。
天神乱漫に登場する地名
そもそも、「天神乱漫に地名なんて登場するんか」とお思いの方が多いと思うので、まずはこの作品に登場する地名を紹介していきましょう。
真日羽市(真日羽駅)
まずは、主人公たちが住む街『真日羽市』。センターヒロインである卯花之佐久夜姫(↑扇を持った黒髪の子)が土地神として存在する地方都市です。最低限の施設が揃う商業地もありながら、駅から離れると長閑な住宅街や山林が広がっているという、かなり過ごしやすそうな印象。なんなら住んでみたい。
ちなみに駅(上画像)のモデルは兵庫県の六甲道駅(反転)です。
水薙学園
続いては『水薙学園』。主人公たちが通う学校です。4文字目に一瞬違和感を感じますが、ゆずソフトは”ぶらばん!”からこの天神乱漫まで学”院”ではなく学”園”です。作中では水薙祭(文化祭)も行われたので、そこそこ知名度の高い名称かと。
雲雀市
3つ目は『雲雀市』。主人公たちの住む真日羽市の隣町で、作中では姫(佐久夜)の服を買ったり、春樹くん(主人公)が目からビームする場所です。中心部はショッピングモールなどが多く揃っており、真日羽市より規模は大きいのだとか。
背景のモデル(建物のモデル)は、渋谷駅近くのマルイシティ渋谷(反転)。都市規模の大きさを何となく想像できますね。
実はこの雲雀市、後の『天色*アイルノーツ』の主人公、鷺ノ森透先生の出身地として名前が再登場しています。赴任直後の自己紹介で主人公本人が言及していますが、果たしてこれに気付いた方はどのくらいいらっしゃるだろうか…。
おかよし駅・こすず駅
最後は”おかよし駅”と”こすず駅”。漢字がない理由ははっきりしていて、この2つの地名は上の画像のとおり、真日羽駅の駅名標にしか登場しません。
登場シーンはまひろ先輩ルートのみと超限られているだけあり、もはや『こんなのあったっけ』と思われてもしょうがないような背景画ですが、ある意味ではこれが今回の記事において超重要なカギを握っています。
これ以外にも、全年齢版のみ登場する中華屋さん『花鶏亭』がありますが(サムネの左下画像)、紹介は省略します。蘇芳きゅん可愛いよ。
地名の由来
ということで本題。これらの由来は何なのか。
結論から言うと、鳥の名前です。
ヒロインたちが色の名前を由来としている中、まさかのチョイスですが、確かにこの由来を知ってから”ヒバリ(雲雀)”と聞くと何となく納得できます(個人的には)。
同様に、学園の名前になっている”水薙”も、全く同じ漢字で”水薙鳥”という鳥がいます。あろうことか分類も”ミズナギドリ目”。海洋に生息する鳥で、ダイナミック・ソアリング(風の強弱を使って長時間羽ばたかずに飛翔すること)をすることで有名なんだとか。
で、一番衝撃だったのが”おかよし”と”こすず”。鳥に詳しい方なら気付いたかもしれませんが、実はこの2つは”オカヨシガモ”と”コスズガモ”というカモの名前から取られています。
六甲道(真日羽駅のモデル)の周辺に”岡本駅(阪急)”や”住吉駅(JR)”があることから、”おかよし”はその2文字から取ってるのではという推測もありましたが、この由来を知るとこっち(カモの名前)の方が確証性高いように感じます。
あと、今回情報提供してくれた方も仰っていましたが、コスズガモがあまりにもマニアックすぎるチョイスなんだそう。この、”そんなんあったんかよ”という固有名詞が発掘されるのもある意味ゆずソフトあるあるです。
最後に、今回調べた中で個人的に一番可愛かった『マヒワ』について軽く紹介します。
マヒワ
日本には冬頃に越冬のために訪れ、北海道~本州中部以北の針葉樹林で見られるというマヒワ。スズメ目アトリ科に属されており、分類のとおりスズメのような大きさ(12.5cm程度)をしています。
オスとメスで色が異なるそうですが、このオスに見られる黄色い鮮やかな羽縁が何とも可愛い。いつか本物を見てみたいです。
鳥好きの方的にはそこそこメジャーどころな鳥だそうですが、漢字を変えて(『真鶸(鳥)』⇔『真日羽(駅)』)採用しているところにこだわりを感じます。
あ、さりげなく”アトリ科”と書いてますが、これも先ほど紹介した『花鶏亭』と一致していることに皆さんお気づきでしょうか。さすがゆずソフトさん、設定がとても細かい。
どうして”鳥の名前”が?
ここまで来ると”なぜ『鳥』統一なのか”(書き方に否めないポケモン統一パ感)という疑問が出てきますが、これに関しては苗字同様、定かではありません。というのも、私の調査不足もあるかもしれませんが、過去のゆずログ(2015年以前の旧サイト)を遡ってもこれに関する言及が全くありません。
ヒロイン(の苗字)が”色”統一なので、近しい名称を避けるために”色”にはしなかった、ということは何となく予想できますが、それでも”鳥”を採用するところはやはり制作陣のセンスと言えるでしょう。
苗字にもよく”どうしてこの由来が…?”というチョイスがありますが(サノバ:犬種、リドジョ:小倉百人一首の歌人、など)、どのようなきっかけでこれらを思いつくのか、いつか直接伺ってみたいものです。
まとめ(天神乱漫15周年おめでとうございます!!)
ということで、プチコーナーでしたが天神乱漫の地名の由来の紹介でした。
私も過去に何度かゆずソフトヒロインの苗字の由来をTwitter(X)でまとめていますが、地名にも由来があったことは驚きです。
ただ、私が調べた限りでは最新作(天使☆騒々)に登場する地名(瑞花学院、六辺海岸、吹越(海岸))にそれらしい由来がないので、この時代ならではのことなのかもしれません。もし情報持っている方いらっしゃったらコメントにお願いします。
天神乱漫をちょこっと熱弁
さて、それはそうと天神乱漫もついに発売15周年です。改めておめでとうございます。
公式Twitter(X)アカウントでも呟かれてますが(→こちら)、この作品はラジオ配信(天神乱漫オーラの滝!まいなすいおんが出てますよ)やキャラソンCD・コンシューマー版(PSP)展開など、発売前の宣伝に力を入れたことで(当時のゆずソフト的には)爆発的ブレイクをした経歴を持ちます。
現在主流のキャラゲー路線やギャグ路線(※ギャグ系は特に天色まで名残が強かった)はこの頃確立されており、まさに『この作品が無ければ今のゆずソフトはない』と言えるほど現在のゆずソフトの礎を築いた、文字通り伝説の作品とも言えます。
あとは何といってもこの『荒ぶる天神乱漫のポーズ』と、初代最強ヒロイン『千歳佐奈』ちゃんの影響でしょう。これ以上語ると別記事が出来上がるので控えますが、今でも稀に見かけるあの顔文字(『\( ^ヮ゜)>』)の存在が、当時の界隈にとても刺さっていたことを物語ってます。
かくいう私の挨拶『らんまんは』もこの作品(例のラジオ配信)が起源ですね。
個人的に天神乱漫はドラクリの次点でお気に入りの作品なので、15周年という節目を迎えた今回、改めて多くの方にプレイしていただければと思う次第です(購入サイトはこちらへ)。特に佐奈ちゃんは過去に私も誕生日記念で熱弁記事を投稿しているので、良ければ覗きにいってみてください(→『いつまでもあなたの理想の妹で―― 千歳佐奈』)。
ということで、今回は少し視点を変えた記事で祝福させていただきました。改めて、今回情報提供して下さった”はるなの”さん、ありがとうございました。
それでは、また次回の記事で。
コメント
天使騒々の地名は雪だと思います
スネーウ→オランダ語で雪
ネーヴェ大陸→イタリア語で雪
瑞花→豊年の兆しとなるめでたい花。転じて、雪のこと。
六辺海岸→六辺香(雪の異称)
吹越→雪が積もった所から風に吹かれて飛んでくる雪
ついでに千恋*万花は日本神話です
穂織→ホオリノミコト(山幸彦、コノハナノサクヤビメの子)
鵜茅学院→ウガヤフキアエズノミコト(神武天皇の父)
建実神社→タケミカヅチまたはタケミナカタ
志那都荘→シナツヒコ
田心屋→田心姫
他の作品でも何か法則があるかもしれません